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『ICO』『ワンダと巨像』の上田文人@HIDECHAN! ラジオ

HIDECHAN! ラジオ 第101回 (06.08.22)のレポートです。
http://www.blog.konami.jp/gs/hideoblog/2006/08/22/index.html


 今回のHIDECHAN's Cafeのゲストは上田文人さん。
ICOやワンダと巨像など独特なゲームを生み出されている
ゲームデザイナーです。


<ICOができる経緯>(6′30″付近)
(小島)
「ゲーム業界で作家性を名乗るというか、自分の世界観を思いっきり
 出せている人って凄く少なくて、カプコンの神谷さんとか、上田さん
 とかなんですけど、凄いですよね。やっぱり。この時代に。」
「インタラクティビティを生かしながら自分の作家性を出すっていうのが。」
(上田)
「あんまり意識はしてないんですけどね。」

(小島)
「僕のゲームはどちらかというと、そういう部分(世界観や色使い)も
 あるんですけど、結構セリフでうるさいこと言ってるんで。」
「『だまっとけ』と言われてるゲームデザイナーの一人では
 ありますけど(笑)」
(トジーン)
「それに比べると上田さんは全く違う…」
(上田)
「そうですねぇ。逆ですね。お話とかあんまり無いですからね。
 お話無いゲームですね。」
(小島)
「僕がいうとあんまり信用してもらえないんですけど、僕はゲームで  お話はイラナイと思ってるんです。世界観が必要だと思ってるんで、
 世界観を構築する上での設定とかを、まぁサブストーリーで描いてる
 つもりですけど、まぁ、色々ね。『そうではないやろ、お前』みたいに…
 言われますけど(笑)」

--------------------------------------------------------
 昨今のゲーム業界では確かに作家性に富んだゲームは生まれにくく
なっていると思います。作家性に富んだ独特なゲームが生まれなければ
ユーザーに飽きてしまわれる可能性が高くなる。ゲーム業界のためにも
作家性に富んだゲームが生まれやすい仕組みづくりが必要なのかも
しれません。
 『「新しいゲーム開発の仕組みを作り上げる」--SignalTalkの挑戦』
としてCNETにゲーム開発の仕組みに関する記事がありました。
(http://v.japan.cnet.com/column/interview/story/0,2000067541,20252407,00.htm)
内容はハリウッド映画にヒントを得て、ゲームもプロジェクトごとに
投資をしてもらおうというもの。『「こういう仕組みを始めたのは
栢孝文なんだよ」と言われるような業界的な新しいチャレンジをして、
結果を残していきたい。』というわりには、これは中小企業では
普通に行われている仕組みなので、新しいかどうかは微妙ですが、
こういうプロジェクトに対する投資が大規模なゲームでも当たり前に
なってくると少しは変わってくるのかもしれません。
 小島監督が「お話はイラナイと思ってる」というのは私も
信じられません(笑)


<ICOができる経緯>(6′30″付近)
(上田)
「前の、そのワープっていう会社を辞めた理由ってのは、自分のその当時
 作りたいモノっていうのがあって、それがまぁ"ICO"なんですけど。」
「作りたいってことで辞めて、自分で新しいコンピュータ買って、それで
 作ってたんですよね。」
(小島)
「それは一人でですか?」
(上田)
「もう一人居たんですけど、二人で作ってて、それだけだとまたちょっと
 生活が困るということで…(笑)」
「で、CGの仕事無いか?って探してた時に、偶然SCEの方と知り合いに
 なって、『人手が足りないんで』っていうことで、面接に行ったんです。」
「それが…1997年とかですね。頭ぐらいですね。んで、直ぐ来て欲しいって
 言われたんですけど、『いや、自分が作りたい作品があるので』って事で
 『もう少し待ってください』と話をしたら、『作りたいモノってどういう
 ものなの?』っていわれて、まぁ色々説明したら、『ああ、じゃあ
 ウチでやれば?』って話からSCEの中で作ることになって
 いったんですよね。」

--------------------------------------------------------
 やはり皆に認められるほどの作家性をもつ人は、どんな状況でも
作品を作っているものなんでしょうか。
それがそのまま認められてプロジェクトとして動き出すというのも
凄いですね…。


<ゲームデザインの始め方>(7′41″付近)
(小島)
「上田さんって、その、最初のイメージってどういう所からいくんですか?」
「例えば"ICO"っていうゲームを作りたいって思われた時の…。」
「イメージですか?世界ですか?何から始めるゲームデザインですか?」
(上田)
「ICOの時は絵でしたね。絵っていうか…そういう世界ですね。」
「特にゲームデザインどうこうっていう知識もあんまりないというか、
 あんまり深く考えた事もなかったですし。」
「まず、絵から入って、その後にまぁ色々、『他に無いものってどういうモノ
 なのかな』って考えていった…」

<企画書について>(8′10″付近)
(小島)
「僕は一応"大草案書"っていうのを書くんですけど(笑)」
(上田)
「あの当時、PhotoShopで作っていたんですよ。テキストとかも
 エクセルとかワードではなくて、PhotoShopで…。で、絵も一緒に
 入れて作ってたりとか。」
「それ自体は数はそんなになくて、2,3枚とかだったんですけど。」
「やっぱり、一緒に映像を作って、『最終的にこういう絵にしたいんだ』って
 いうのは、たぶん良かったんじゃないかなぁと。今思うと。」

(中略)

(トジーン)
「その企画レベルの時に、謎解きであったり、ああいうゲーム部分
 っていうものも落ちてるんですか?」
「それとも、世界観をまず見てくれ!っていう感じなんですか?」
(上田)
「その時ですか?そのときはあんまりパズルのネタとかは無かった
 ですね。なので、それが一番大変でしたね。」

--------------------------------------------------------
 ICOのような作品でも始まりは2,3枚の企画書なんですねぇ。
形にとらわれず、その作品を一番良く表現できる形で
プレゼンテーションする事が大切なんだなぁと思いました。


<プログラマーとの関わり方>(9′14″付近)
(小島)
「あの、プログラムっていうか、プログラマーとの仕事が一番重要じゃ
 ないですか。」
(上田)
「ゲームはそうですね。」
(小島)
「上田さんはデザイナーですよね…」
「アウトプットはプログラマーなので。そこが良くないと…もうね、
 台無しになってしまいますんで。」
(小島)
「上田さんのゲームって、その世界観っていうのが凄い伝えにくい
 じゃないですか。プログラマーに。『こういう世界で、こういう感情を
 色にしたり』っていってもね。」
「プログラムに委ねるところが非常に多いですよね。その辺はどんな
 感じで進んでいったんですか?」
(上田)
「うーん。ICOチーム、ワンダチームでいうと、やっぱりそういう
 "ビジュアルセンス"を持ってるプログラマが居てくれた、という所が
 まずあって…。」
(小島)
「欲しいなぁ!(笑)」
(上田・トジーン)
「あははは(笑)」
(トジーン)
「欲しいですねぇ(笑)」
(小島)
「うちも何人か居ますけどね。」
(トジーン)
「はいはいはい。」
(上田)
「メタルギアも凄いっていうか、僕らは凄い尊敬してますけど。」
(小島)
「いやいやいや…」
「かえっこしましょか!かえっこ!(笑)」
(トジーン)
「あっはっはっは(笑)」

--------------------------------------------------------
 やはり、これからのプログラマにはシーンに対するセンスも
重要になってくるという事ですねぇ。
シーンを実現する技術が複雑になり、ツール化してもデザイナーに
使いこなしてもらうのが難しくなってきているようで、ツールを
アピールするためのデモを作成するのも大変な模様。
一番初期のデモはプログラマが作成することが多いでしょうから
そこでもプログラマのセンスが要求されそうです。


<ICOとMGS2の類似点>
(小島)
「ICOを最初にみたのは2000年のE3…に行って、んで、メタルの2の
 トレーラーをですね、初めてかけたときに、まぁインタビューを
 3日間やってたんですけど、世界中のライターの人が、『小島さん、
 ICOみたか?』って言うんで、ちょっと見に行ったら、こういう鎖を
 上っていく…」
(上田)
「はいはい。女の子は…出て…」
(小島)
「女の子で…女の子じゃないですね。男の子がこう、鎖を上っていったり。」
(上田)
「それどっちなのかな…。E3、2回出してるんですよ。」
(小島)
「最初…ですよ。」
(上田)
「ああ、じゃあまだ60フレームだった頃だ(笑)」
(小島)
「これは凄いって。最初ヨーロッパのチームが作ったんちゃうかなって
 思ってたんですけど。ウチのスタッフもみんなびっくりして。
 『あれは凄い』っていう話になって。」
「僕はもう帰ってから『あれできへんのか?』って皆に言いましたもん。
 プログラマーに。『あれ、あれでターザンみたいにやりたいやんけ。
 できへんのんか?』って(笑)」
「で、2回目は違う意味でショックだったんですよ。2を作ってたんですよ。
 メタルギア2を。後半部分のですね、イベントでエマっていう女の子が
 出てきて、ライデンがそのエマを連れて行く、"手をつないでいく"
 っていう。あれとコンセプトが同じやったんで(笑)」
「だいぶ悩んだんですけど、どうしようかな…と思って。」
(上田)
「僕らはもうアレしかネタが無いので、アレをもう突き詰めるというか
 突き通すしかないっていう…。」
(小島)
「あの、呼んだりするじゃないですか。手伸ばしたりとか。
 あそこまでナカナカできないんですよね。」
(上田)
「そうですねぇ。」
(トジーン)
「ちゃんとときめきますからねぇ。あれで。」
(小島)
「んで、ICOはやっぱりその箱庭と言いながらも箱庭には見えないでしょ。
 世界ですよね。あそこは。そのむこっかわに色んなものが
 見えてたりとか、アレがやっぱりウチの背景の子なんかは
 やっぱり衝撃で。」
「どうしてもやっぱり僕はゲームデザイナーなので、その処理とか
 ゲームの面白さを優先せざるを得ないんですよね。んでやっぱり
 整合性がおかしかったりとか、建造物としても変な…支柱が
 なかったりするんですよね。『普通ではありえない』っていうのも
 オッケーってしてた時代なんで。」
「んで、ICOを見て、デザイナーも衝撃を受けて…。」
(上田)
「いや~でも、ICOも適当…適当っていったら何ですけど。やっぱり
 整合性とかは取れてないとは思うんですけどね。」
(トジーン)
「なんか、マップ、小さいマップをつなぎ合わせたっていう感じが全く
 しないんですよね。」
(上田)
「そうですか。」
(小島)
「ステージという考え方ではない…ですよね。」
(上田)
「あれは、ステージ毎で作っていって、最後でお城の形に
 持っていったんです。」
(小島)
「新しい世界に行ったりっていう楽しみがゲームでは必ずありますよね。」
「火のステージの次に、なぜか氷があったりとか。」
「(自分は)ああいう世代のゲームデザイナーなので。結局、新しい物を
 次から次へと出していくっていうその、オモチャ箱みたいな感じで、
 どうしても作ってしまいがちだったんですよね。でもICOはそうじゃなくて、
 その、明らかに一つの世界をじっくり繋げていってる、って
 いうのがあって。それは羨ましかったんですけど。」
(上田)
「単にその、バリエーションが作れなかったっていうのは
 あるんですけどね(笑)」
「あとはやっぱり最初に、元々ゲームを作ってなかったので『極力
 自分が感じる不自然な部分を排除していこう』みたいなので…どんどん
 袋小路に入っていったんですけどね(笑)」

--------------------------------------------------------
 ICOはやっぱり上田さんのデザイナーとしてのセンスによって
あの映像、ゲーム性が生まれたのだと感じさせられます。
昔はスペックの問題で、デザイナーがデザインしたゲームは
"ゲームにデフォルメ"されてしまっていましたが、これからは
デザイナーが妥協しないゲームが生み出されていくのかも。


<上田文人というゲームデザイナー>(13′36″)
(上田)
「いや、でも、僕はもうメタルギア…ソリッドの1,2,3全部やってますけど
 その物量とそのクオリティにはびっくりしますよね。」
「いや、でもほんとに…あの…なんでしょう…」
(小島)
「いや、上田さんもう、そんな他のゲーム…あの、褒めたらダメです。
 上田さんは。」
「もう、もっとこうカーンっと行く。と。『アホ。お前ら。俺のは違うんや!』
 っていう、そういうのがいいんじゃないですか?」

  (中略)

(小島)
「上田さんは…その、当然ユーザーの人に非常に人気があって、あの
 尊敬をされて…」
(上田)
「みんな知らないんじゃないですかね?」
(小島)
「いや、そんなことは無いと思うんですけど(笑)」
「それだけじゃないんですよね。やっぱり、あの、業界の…
 同じクリエイターに注目されているというか。希望なんですよね。
 開発者の。」
(上田)
「僕だけじゃないですけどね。(ICOチームの)開発員全員そうだと
 思うんですけど。」
(小島)
「なかなか今の状況でね、ゲーム作りもお金もかかりますし、
 なかなか…ね。思うように行かない人が多い…まぁ僕らも
 そうなんですけど(笑) そんな中で、こうICOとか見ると
 『もうちょっと頑張ってみよう』とか…」
(トジーン)
「『そうきたか!よし、やるぞ!』という気にさせられる感じですもんね。」
(小島)
「なかなか、最近そういうクリエイター減ってるんで。」

--------------------------------------------------------
 ユーザに認められる事はもちろん、同業者に希望を与えるほどの
ゲームデザイナーというのは凄いですね。
 Wiiによってインターフェイスを変えることによる新しいゲームが
求められ、PS3によって処理能力向上による新しいゲームが
求められる中で、同業者に認められるほどのゲーム性こそ、
今、時代に求められているゲーム性なのかもしれません。


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【情報元】
●HIDECHAN! ラジオ 第101回 (06.08.22)
http://www.blog.konami.jp/gs/hideoblog/2006/08/22/index.html


【出演者】
小島氏(監督)
 小島 秀夫
 株式会社 コナミデジタルエンタテインメント
 執行役員 クリエイティブオフィサー
 小島プロダクション 監督

上田氏
 上田 文人
 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント
 ディレクター/ゲームデザイナー/
 アートディレクター
 代表作は『ICO』『ワンダと巨像』

トジーン氏
 戸島 壮太郎
 小島プロのヴィン・ディーゼル
 MGSサウンドスタッフ サウンド制作部マネージャー
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2007年4月からゲーム業界の大手某社で働き始めた管理人 ねこきき が日々思うことの記録。業界に対する話や最先端技術的の話、プログラム話などをダラダラと書いています。

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