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【ムカツク作家】シリーズ その1  乙一@GOTH



研修から帰ってきたら、家族全員が風邪とインフルエンザで倒れていた者です。
ばっちり風邪をもらって、今も熱が37.5℃あります。


乙一は悔しいけれど天才だ。
ミーハーな自分は、ミステリー小説なんてほとんど読んだ事がないから、そんな自分がする「天才だ」という評価など全く意味を持たないのだろうけど、それでも天才だと評価したい。

 ”文字”というものは非常にあいまいなメディアだ。
文字は様々な情報を伝えるが、受け手の感性や経験によって千差万別に伝わる。多くの情報を伝えるが、大部分は正確ではなく、誤魔化されてあいまいに伝わっている。

 乙一はこの特徴を最大限に生かした作品を作る。
 乙一のよく使う手法に「実はそっちじゃなく、こっちの話でした。」という読み手を騙す手法がある。読み手の勘違いを誘い、そっちだと思って読み進めていると、最後に「実はこれまで書いていたのはこっちの事でした。」とネタバレされるのだ。
 この仕掛けがもし、文字でなく、映像化された作品で使われたのであれば、非常に陳腐なモノになるだろう。例えば顔を映したシーンを考えれば、犯人の顔が映る以上、上のトリックは使えない。”男性と見せかけて女性だった”という設定の場合、服装が映ってしまえばその瞬間に判明してしまう。
 ところが、文字であれば、読み手は勝手に勘違いした想像をしてくれる。本当は違う人なのに、犯人としてその人の顔を細部までリアルに想像してくれる。本当は女性の格好をしている登場人物なのに、読者は勘違いして男性の服装をした男性が、男性らしい振る舞いで行動する様を想像してくれる。
これが最高の「だまされる快感」を生み出す。
 映像化すれば容易にバレてしまうトリック、言い換えれば文字だからこそ実現できるトリックを、文字というメディアを使って最大限に生かした作品を作るのが乙一なのだ。

 乙一とは、文字の特徴を最大限に生かす「文字の魔術師」なのだと思う。

 今回読んだ『GOTH』をはじめ、乙一作品は猟奇的なシーンを描いたものも多々ある。
 実際、猟奇的なシーンの描写は、乙一作品の魅力である独特の雰囲気を生み出す為に重要な役割を担っている。
これは同時に、そういった類の作品が受け入れられない人にはオススメできない理由になってしまっている。
 しかし、「猟奇的な表現が多いから」と拒絶してしまうには、勿体無いほどの魅力が乙一作品にはあふれている。
文字というメディアの可能性を感じる事、そして乙一という人間の才能を感じる事の前では、猟奇的なシーンの表現など些細なモノに感じられる。

 心地よい謎に導かれ、先へ先へと読み進めると、大きな仕掛けでひっくり返される。『GOTH』は非常に良いバランスで書かれた作品だと思う。


 自分は、自分にないモノを持っている人を見ると悔しい、ムカツクという感情を覚える。乙一は間違いなくムカツク対象の一人だ。
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 書名 :GOTH リストカット事件
 著者 :乙一(おついち)
 出版社:角川書店
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2007年4月からゲーム業界の大手某社で働き始めた管理人 ねこきき が日々思うことの記録。業界に対する話や最先端技術的の話、プログラム話などをダラダラと書いています。

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